市街化調整区域内の宅地の調査は要注意!!

市街化調整区域とは

市街化調整区域とは、都市計画法第7条によって定められた都市計画区域の1つで、市街化を抑制する区域です。
この区域内では原則として宅地造成などの開発行為ができない区域で、市街化を抑制しようとしている区域です。
規制内容については市区町村毎に異なるので、市区町村等での確認が必要です。

市街化調整区域内の宅地の評価

市街化調整区域内の宅地の評価は、その土地の固定資産税評価額に国税局長が定めたその地域ごとの倍率を乗じて評価します。(評基通21、21-2)

市街化調整区域内の宅地の開発行為の可否(広大地可否)

※市街化調整区域内の宅地の評価について争いになった事例
(東裁(諸)平19第85号平成19年12月14日裁決)

審判所の判断

 

(1)本件土地の相続税評価額

①開発行為の可否

○○○は、市街化調整区域内における開発行為について、都市計画法第34条第10号ロの規定に基づき審査会提案基準を定めており、○○の答述内容からすれば、当該基準に基づき開発行為の許可に係る審査を行っている事実が認められる。

 

そして、市街化調整区域に指定された時点で宅地であり、引き続き宅地である土地については、審査会提案基準第O号により特例措置を定めており、その要件は別紙(略)のとおりである。
これを本件土地についてみると、本件土地は、上記のとおり市街化調整区域に所在することから、開発行為を行う場合には上記のとおり○○○の許可が必要である。

また、本件土地の登記地目は、本件土地の所在する地域が市街化調整区域に指定された○○○以前から宅地であり、本件おいても登記地目が宅地であることから、審査会提案基準第○号の適用対象に該当し、上記の答述内容からすると、同基準の立地基準にも該当すると認められる。

 

そうすると、○○の答述内容のとおり、本件土地の開発行為に係る開発計画が、審査会提案基準第○号の施設基準および敷地規模基準を満たすものであれば、本件土地に係る開発行為は許されるものと認められる。

 

※平成13年5月に都市計画法が改正される以前は、「既存宅地」制度がありました。
既存宅地とは、市街化区域に近接し50戸以上の建築物が連たんする地域内に存し、市街化区域及び市街化調整区域の線引き前から宅地であれば都道府県知事等の既存宅地であることの確認を受ければ許可なく建物の建築は可能と言う制度をいいます。
この既存宅地を関連させて上記裁決事例は開発行為は許可され、広大地として認められました。

なお広大地は、平成29年12月末日をもって廃止となりました。広大地を使った相続税還付は相続発生日から5年10ヶ月使えます。

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市街化調整区域内の宅地の確認

上記において既存宅地制度は廃止されたと記載しましたが、市区町村によっては、開発行為が可能な場合があります。
たとえば八尾市の場合942㎡の土地についても、登記簿上田ですが現況建物(居宅)が立っており、戸建住宅が開発可能です。

イ. 対象不動産は、市街化調整区域に存する土地で、面積942㎡の土地である。八尾市では、八尾市審査指導課によれば、市街化調整区域内での「条例指定区域内の土地」と「それ以外の区域内の土地」と「それ以外の区域内の土地」の区分はなく、個別対応をとっているとの事でした。

ロ. 対象不動産(土地)の地目は登記簿上田ですが、対象不動産(土地)の上には鉄筋コンクリート造陸屋根2階建(居宅、築年昭和44年12月5日新築)が建っており、現況は宅地である。

ハ. 八尾市に用途地域が施行されたのは昭和45年6月20日以降(八尾市審査指導課による)であるため、対象不動産(土地)に存する建物は前記のごとく昭和45年6月20日以前の建物であることから判断して、旧既存宅地に該当し、対象不動産は、別添「提案基準8「既存建築物の敷地における一戸建専用住宅等の建築を目的とする開発行為等の取扱い」(八尾市建築部都市部審査指導課資料による)の要件を対象不動産(土地)はほぼ満たすと判断される。

提案基準8(八尾市資料より)

既存建築物の敷地における一戸建専用住宅等の建築を目的とする開発行為等の取扱い

(趣旨)

第1 この基準は、「都市計画法第34条第14号及び同法施行令第36条第1項第3号ホに関する判断基準」(以下「判断基準」という。)第6の規定に基づき、既存建築物の敷地における一戸建専用住宅及び第一種低層住居導用地域内に建築することができる兼用住宅(以下「一戸建専用住宅等」という。)の建築を目的とする開発行為及び建驚行為の取扱いについて、必要な事項を定めるものとする。

(適用の範囲)

第2 この基準は、市街化調整区域に関する都市計画が決定され、又は当該都市計画を変更してその区域が拡張された際すでに建築物の敷地として使用されていたことが確認できる土地であり、かつ、引き続き宅地である土地で、次の各号のいずれかに該当するものに適用する。

(1)既存建築物の敷地の区画を変更せずに行う建築行為及び開発行為

(2)敷地の規模、形状等から一の建築物の敷地として行う建築行為よりも、より一層好ましい住宅地形成ができるものと判断できる開発行為

 

(立地)

第3 申請に係る土地は、次の各号のいずれにも該当しなければならない。

(1)50以上の建築物が連たんしている地域内に存すること。

(2)市及び府の土地利用計画から判断して支障がないこと。

(3)道路、公園等の公共施設及び学校、上水道等の公益施設並びにこれらの施設の計画に支障がないこと。

(4)判断基準第5に定める区域内に存しないこと。

 

(用途)

第4 申請に係る建築物(以下「予定建築物」という。)は、一戸建専用住宅等であること。
ただし、幅員12m以上の道路(以下「幹線道路」という。)の沿道にあっては、小売業を営む店舗(自己用住宅が付属するものを含む。以下「小売店舗」という。)も対象とする。

 

(予定建築物の規模)

第5 予定建築物が一戸建専用住宅等である場合の規模は、次の各号のいずれにも該当しなければならない。

(1)建ぺい率は50パーセント以下であること。

(2)容積率は100パーセント以下であること。

(3)高さは、10メートル以下であること。

(4)外壁の後退距離は、敷地境界線から1メートル以上であること。

 

(予定建築物の敷地規模等)

第6 予定建築物の敷地規挨等は、次の各号のいずれにも該当しなければならない。

(1)予定建築物が一戸建専用住宅等の場台の敷地面積は、150㎡とする。ただし、市の都市計画上支障がない場合にあっては、120㎡以上とすることができる。

(2)予定建築物が小売店舗の場合の敷地面積は、500㎡以上3,000㎡未満とする。ただし、既存建築物の敷地の区画を変更せずに行なう場合は、この限りでない。

(3)予定建築物が一戸建専用住宅等の場合は、幹線道路のみを建築基準法上の接道とせず、かつ、幹線道路に面して車の出入口を設けないこと。

(4)予定建築物が小売店舗の場合は、予定建築物の敷地外周長の1/10以上が幹線道路に接すること。(公共施設の帰属管理)第7開発行為により設置された公共施設及び当該公共施設の用に供する土地については、市が帰属を受け、管理するものであること。

 

(公共施設等の整備)

第8 公共施設等の整備については、別に定める技術基準に道合すること。

 

(附則)

この基準は、平成13年5月18日から適用する。附則)この基準は、平成14年5月23日から適用する。
この基準は、平成19年12月20日から施行し、平成19年11月30日適用する。

『八尾市開発審査会判断・提案・包括基準策』(八尾市建築都市部審査指導課)より抜粋