『103才になってわかったこと』篠田桃紅

2019年4月26日

日本経済新聞の書籍広告に「103歳になってわかったこと」(幻冬舎刊)がありました。

目にとまり本屋さんで一冊購入しました。

このお年とは思えないほどの真理がちりばめられた本でした。

本の表紙に「いつ死んでもいい」なんて嘘、生きているかぎり、人間は未完成」とあります。

うーん、そう思います。

又、本文の中の気になる文章の一部を掲載します。

「考えたところでしようがないし、どうにもならない。どうにかなるものについては、私も考えますが、人が生まれて死ぬことは、いくら人が考えてもわかることではありません。現に、私になにか考えがあって生まれたわけではありませんし、私の好みでこの世に出てきたわけでもありません。自然のはからいによるもので、人の知能の外、人の領域ではないと思うからです。

さすがに病気にならないようにしようということぐらいは考えます。しかし、死なないようにしようと思っても、死ぬと決まっています。死んだ後の魂についても、さまざまな議論がありますが、生きているうちは、確かなことはわかりません。

人の領域ではないことに、思いをめぐらせても真理に近づくことはできません。それなら私は一切を考えず、毎日を自然体で生きるように心がけるだけです。」

すごい人ですね。ただただすごい人だと思います。

勇気を頂き感謝です。

『103歳になってわかったこと』篠田 桃紅著、幻冬舎刊、2015.4