亡くなった人の遺産を国が相続するケースが増え続け、10年で2.5倍に!!
急速な少子高齢化が進む日本で、亡くなった人の遺産を国が相続するケースが増えているという新聞記事(日本経済新聞2017.4.16)がありました。
個人の『遺産が国庫納付される金額は年間400億円とこの10年で2.5倍に拡大』しているようです。
上記新聞によれば、その内容は下記の通りです。
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法定相続人がいない人の資産が国庫に帰属した額は2015年度に420億円を数えた。高齢化で相続人がなくなるなどする場合が多く、05年度と比べ2.5倍に増えた。これ以上に土地・建物として不動産のまま国庫に帰属する分も数千万円(台帳価格)ある。
今月4日に厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所がまとめた「生涯未婚率」は15年時点で男性が23.37%、女性は14.6%と過去最高を更新した。男性のほぼ4人に1人、女性は7人に1人という割合で、子供どころか配偶者もなく、法定相続人がいない人が今後もますます増えることが予想される。
国庫納付以外にも、引き取り手のいない未相続資産がある。銀行などの金融機関で10年以上放置された「休眠預金」だ。
16年末に休眠預金活用法が成立したことで10年間手つかずの預金は19年から、NPO法人など公益活動を担う団体に助成したり融資したりして活用できるようになる。
「財政が厳しくなる中で未相続の資金などの使途が増えることには幾分、期待できる」。ある経済官僚は、少子化対策や働き方改革の追加財源として羨望のまなざしを送る。大勢の人が身よりのないもない状況で最期を迎え、その遺産の行きつく先は国。急速な少子高齢化が進むニッポンの皮肉な断面を映し出してもいる。(2017.4.16日本経済新聞)