広大な市街地農地と広大地判定
畑(1,553.27 ㎡)として使用している土地が広大地として認められたケース
評価対象地は畑として使用している土地ですが、調査した結果、広大地適用が可能と判断され、広大地として認められた事例です(図表3-20)。
❖物件の概要
面積:1,553.27㎡
地形:不整形、なだらかな傾斜地
用途地域:第1種住居地域(60%、200%)
駅への距離:2.1km(道路距離)
周辺の利用状況:中小規模
一般住宅土地の利用状況:畑
❖考察
評価対象地は、市街化区域内の路線価付帯されている地域にあります。
この土地は「広大な市街地農地等」に該当すると判断、調査することにしました。
「広大な市街地農地等」とは、その市街地農地等が宅地であるとした場合に、評基通24-4の要件を満たすもののことをいいます。
広大な市街地農地等の評価(評価基本通達40-2)は、評基通24-4の広大地と同様に評価します。
そこで、評価対象地周辺の土地開発事例を収集したところ、大半が戸建住宅のための開発事例であることがわかりました。
また、評価対象地のごく近くに2件の開発事例もありました。
しかも2件とも、開発道路の公共公益的施設用地が生じる事例で、かつ評価対象地とほぼ同程度の事例であることも確認できました。
これらのことを踏まえ、広大地判定の意見書を提出したところ、広大地として認められました。
広大地として認められたポイントはここにある!!
①近くに評価対象地と同規模の開発事例があったこと。
②評価対象地と同規模の開発事例は、開発道路が生じる戸建住宅開発事例であったこと。
関連ページ:地積規模の大きな宅地の評価(https://erea-office.com/appraisal/new_koudaichi/)