路地状開発が妥当か否かの検討 他

2019年6月12日

路地状開発が妥当か否かの検討

評価基本通達24-4≪広大地の評価≫では、広大地の定義を

「その地域における標準的な宅地に比して地積が広大な宅

路地状開発が妥当か否か

地で都市計画法第4条第12項に規定する開発行為を行うとした場合に公共公益的施設用地の負担が必要と認められるもの」

と定めています。

対象不動産を開発して開発道路が必要か否かを判断するにあたり

その地域(本件土地の存する近隣地域)内の標準的画地の標準的な地積で区割りして

公共公益的施設用地が必要か否かを判断するのが広大地評価を判定する場合の第一段階です。

標準的画地の標準的地積で区割りしてもうまく区割りできないような不整形地であったり、

奥行が細長い土地ならば標準的地積より小さい地積または大きな地積で区割りしなければならない場合もありますが、

まずは標準的画地の標準的地積に区割りできるか否かが重要だと思います。

広大地の適用はあるとした事例

本件各土地は、開発にあたって公共公益的施設用地 の負担が必要な土地なので、広大地の適用はあるとし た事例

(関東信越・公開、平成 28 年 2 月 29 日裁決)

本件各土地は、開発にあたって公共公益的施設用地 の負担が必要な土地なので、広大地の適用はあるとし た事例 (関東信越・公開、平成 28 年 2 月 29 日裁決)

1.本件各土地の概要

(1)本件 1 土地
・本件1土地は、幅員約16mの市道に接面する地積1,013 ㎡のおおむね長方形の土地である。
・本件 1 土地は、駅 から約 1.3kmに位置する。
・本件相続開始時において本 件土地は、使用目的を簡易倉庫及びコンテナ置場とし て賃貸されている。
・本件 1 土地の属する用途地域は、 準工業地域(建ぺい率 60%、容積率 200%)である。

(2)本件 2 土地
・本件 2 土地は、幅員約 8.5mの県道に接面する地積 633 ㎡のおおむね長方形の土地である。
・本件土地は、駅か ら約 1.1kmに位置する。
・本件相続開始時において貸家 (工場作業場)の敷地として利用されていた。
・本件 2 土地の属する用途地域は、準工業地域(建ぺい率 60%、 容積率 200%)である。

(3)本件 3 土地
・本件 3 土地は、その北側で幅員約 16mの市道、その西 側で幅員約 3mの市道に接面する地積 2,254 ㎡のおお むね長方形の土地である。
・本件 3 土地は、駅から約 1.3 kmに位置する。
・本件相続開始日において、駐車場用 地として利用されていた。
・本件 3 土地の属する用途地 域は、準工業地域(建ぺい率 60%、容積 200%)であ る。

2.争点

本件各土地は、広大地に該当するか否か。

3.審判所の判断

(1)広大地通達への当てはめ

イ 本件 1 土地から本件 3 土地までの各土地について
(イ) 審判所認定地域①においては戸建住宅の戸数は その地域における建築物の約 7 割を占めており、本件相続が開始した平成 23 年から過去 10 年の間には 3 棟 の中高層の集合住宅の建築もある一方で戸建住宅敷地 としての分譲もされていることからすると審判所認 定地域①における宅地の標準的使用は戸建住宅の敷地 であると認められる
そして、本件の 場合、審判所認定地域①においては中高層の集合住宅 が 10 棟存しているものの、上記の事情に加え、本件 1 土地から本件 3 土地までの各土地の容積率は 200%で あり、いずれも e 駅から徒歩で 15 分前後を要する場所 に位置し、最寄り駅との接近性に優れているともいい きれないこと、平成 22 年以降マンションの建築が進め られている事実はなく、マンションの敷地としての利 用に地域が移行している状況にはないことなどを総合 勘案すると、本件 1 土地から本件 3 土地までの各土地 は、マンション適地とは認められない。 
地積が 1,013 平方メートルの本件 1 土 地、地積が 633 平方メートルの本件 2 土地及び地積が 2,254 平方メートルの本件 3 土地は、いずれも「その地域における標準的な宅地の地積に比して著しく地積が 広大な宅地」であると認められる。

(ロ) 当審判所の調査の結果によれば、本件 1 土地から 本件3土地までの各土地の形状や公道への接面状況は、 別図 3 のとおりであると認められるところ、これらの 状況に鑑みると、請求人らが主張する開発想定図(別 図 3)はいずれも審判所認定地域①における標準的 な宅地の地積(110 平方メートル程度)を踏まえて、 同地積に近似した面積によって整形に区画割する方法 によるものであり、開発方法として十分な合理性を有 するものであると認められる
なお、本件 2 土地については、その南側に市道 s 号 線が通っているが、本件 2 土地と当該市道の間には水 路が通っているため、本件 2 土地の南側を進入経路と する宅地開発ができないから、別図 3 のとおり道路を 開設しての開発行為が合理的と認められる。
したがって、本件 1 土地から本件 3 土地までの各土 地については、道路を開設する開発行為が経済的に最 も合理的であり、開発行為を行う場合に公共公益的施 設用地の負担が必要と認められる

(ハ) 以上によれば、本件 1 土地から本件 3 土地までの 各土地は、いずれも広大地に該当する。

 

関連ページ:地積規模の大きな宅地の評価(https://erea-office.com/appraisal/new_koudaichi/