店舗用地が広大地となった事例

2019年6月12日

準幹線道路沿いの店舗用地が 広大地として認められたケース

準幹線道路沿いの店舗用地(928㎡)が、広大地として認められた事例です(図表3-18)。広大地に該当するとした事例の画像

評価対象地には2階建の店舗(870㎡)が建ち、周囲にはマンション(共同住宅)が林立していました。 広大地判定ではかなりグレーゾーンになりますが、周囲を調査した結果、広大地が可能と判断しました。

 

物件の概要
面積:928㎡

地形:ほぼ長方形

接道:二方道路(角地)

用途地域:第2種中高層住居専用地域 (60%、200%)

周辺の利用状況:中小規模一般住宅・共同住宅・マンション・社宅・店舗・校舎等が混在する地域

土地の利用状況:大型店舗

考察
評価対象地周辺には、数多くのマンションが林立していますが、 そのほとんどが平成10年までの建築で、直近10年間では3事例のみでした。
開発事例は10年間で10事例ありましたが、そのすべてが
公共公益的施設用地の負担がある戸建分譲住宅の開発事例でした。
一方、店舗の建築事例は0件です。
また、その地域の開発事例や公示地等の面積から、標準的な宅地の面積を60㎡前後と判断しました。
そして、60㎡の面積を基準に最有効使用の土地利用計画図を作成したところ、公共公益的施
設用地の負担が生じると判断できました。
これらの情報を基に広大地判定の意見書を提出したところ、広大地として認められました。

 

広大地として認められたポイントはここにある!!

①その地域が、マンション・店舗から戸建住宅に移行しつつあることを説明できたこと。

②その地域の標準的な宅地の面積を60㎡前後と確定できる資料を確保したこと。

③土地利用計画図でもって公共公益的施設用地の負担が生じることを説明できたこと。

 

図表3-18 事例18

図表3-18 事例18

関連ページ:地積規模の大きな宅地の評価(https://erea-office.com/appraisal/new_koudaichi/