預金も遺産分割対象に、最高裁・判例見直しへ!!

2019年4月26日

遺産 判例国税庁税務統計によれば、相続財産のうち1位が土地・建物の不動産(約51.2%)、その次の資産が現金・預貯金等(25.6%)を占めます。

その預金が今まで遺産分割対象ではなかったので、預金も遺産分割対象になりますよ、と最高裁が判例見直しをする、という新聞記事がありましたので、掲載します。

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2016.10.20 日本経済新聞より

相続の取り分を決める「遺産分割」の対策に預金は含まれない――。こんな裁判のルールが見直されることになりそうだ。遺族間で争われた審判で最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)が19日、双方の意見を聞く弁論を開いた。判例を見直す可能性が高い。話し合いや調停では預金を含めて配分を決めるのが一般的で、裁判所も実態に合わせる。
判例は預貯金を遺産分割の対象とせず、不動産や株式といった他の財産と関係なく、法定相続の割合に応じて相続人に振り分けられると考えてきた。最近では2004年の最高裁判決が「預貯金は法定相続分に応じて当然に分割される」とした。

今回の審判では、約4千万円の預金の相続をめぐって遺族2人が争った。1人は故人から生前に5千万円を超える贈与を受けたため、もう一方の親族の女性が、「生前贈与を考慮せず、法定相続分に従って預金を2分の1(2千万円)ずつ分けるのは不公平だ」と主張。遺産分割の審判を裁判所に申し立てた。
一、二審は判例に従って女性の主張を退けたが、最高裁は今年3月、審理を大法廷に回付した。大法廷は判例を変更する場合などに開かれる。決定は早ければ年内に出る見通しだ。