建築基準法上の道路でないために相続税法上の土地の評価額が下がった事例(弊社実例)
対象不動産の概要
所在地:◯◯市◯◯
面積:600㎡
利用状況:駐車場
街路・接面:東側幅員4m通路(註1)に等高に接面。
間口約18.9m。奥行約31m。
行政的条件:用途地域第2種中高層住居専用地域
建ぺい率・容積率:60%.200%
その他:高度地区(第1種)
交通条件:駅から1600m
画地の形状:ほぼ長方形、平坦
※争点
『時価はいくらか?』
※ポイント
①路線価が付設されていないので、特定路線価を申し出たところ、
60,000円/㎡という回答が出ました。
②前面道路は4m舗装の通路ですが、建築基準法上の道路には該当
しないことが調査の結果分かりました。
即ち、建物の建築ができません。
③建物の建たない土地の路線価が、60,000円の
特定路線価は時価と言えるのか?
※解説
①対象地の前面道路は4mの幅員の通路ですが、建築基準法第43条
第1項ただし書きであることが分かりました。
ⅰ)通路の幅員を全て4mに確保すること→A+Bが4m確保
ⅱ)通路管理者(◯◯県)の承諾を得ること
ⅲ)更地面積は500㎡以下であること
ⅳ)通路は2m以上接すること
※建築基準法第43条第1項但し書の通路は特定行政庁が
交通上、安全上、防災上及び衛生上支障のないと
建築審査会の同意を得て許可した場合は本件土地上に
建物を建てられることによりますが厳しい条件がつく
ことになります。
②本件土地上の建物の建築可能条件は下記の条件が必要なことが
分かり、鑑定評価した結果、1㎡当り30,100円総額27,241,000円と
評価した結果、特定路線価60,000円は30,100円となりました。
鑑定をすることによってほぼ半額となりました。
③特定路線価を鵜呑みにしてしまえば、上記のような良い結果
は出て来なかったと思います。税理士さんの手柄だと思います。
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