公租公課を下回る地代が供託されていた場合に著しく不相当な地代であるとして信頼関係を破壊を認め、無催告解除を有効とした事例
公租公課を下回る地代が供託されていた場合に著しく不相当な地代であるとして信頼関係の破壊を認め、無催告解除を有効とした事例
本件は、公租公課を下回る地代が供託されているが、一定限度を下回る地代の供託に対して警告を与えた判例が下記の事例です。
東京高判平6・3・28(判時1505・65)
借地借家法12条2項の「相当ト認ムル」地代とは、必ずしも客観的な適正賃料額ではなく、借地人が主観的に相当と認めるものであればよいと解されるが、少なくとも従前の賃料額より低廉なものであってはならないということはいうまでもなく、これを下回る額を支払い又借地人が固定資産税その他当該賃借土地に係る公租公課の額を知りながら、は供託しているような場合には、その額は著しく不相当であって、もはやこれをもって債務の本旨に従った履行ということはできない。公租公課の5分の1以下の金額は著しく不相当な地代であり、このような低廉な賃料の支払が増額請求時以降4年半以上も続いていることからすれば、このような賃料不払は賃貸借契約上の信頼関係を著しく破壊するものであることは明らかであり、無催告解除も有効である。
以上の内容は下記の書籍を引用しました。
『借地借家紛争解決の手引』(新日本法規出版)
不動産鑑定・底地・借地などのコンサルについての
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