地積が5,000㎡を超える広大地の評価について

2019年4月26日

公共公益的施設用地を開設した宅地広大地通達において、広大地として評価する土地は、5,000㎡以下の地積とするとされていますが、地積が5,000㎡を超える土地であっても、公共公益的施設用地(道路)の負担が必要な開発行為を行わなければならない場合には、広大地補正率の下限である0.35を適用して評価してもよいとされています。

平成26年6月24日の裁決書には、上記の内容について下記のような記載があります。

『評価通達24-4では、広大地に当たる土地の地積は5,000㎡以下である必要がある旨定められており、地積が5,000㎡を超える土地については、評価通達において特段、評価方法が定められていない。しかし、評価通達5は、評価通達に評価方法の定めのない財産の価額は、評価通達に定める評価方法に準じて評価する旨定めていることから、地積が5,000㎡を超える土地につき、広大地補正率は最下限の0.35を使うものとして、評価通達24-4に準じて評価することは許されると解する。』

5,000㎡を超える土地が広大地となるのであれば、広大地補正率は0.35が下限であると言っています。

ただし、広大地を適用する前に、評価対象地が5,000㎡を超える広大な土地のため、当該土地のもつ個別事情(法面あるとか、とても不整形な土地であるとか、土地の高低差が激しく造成工事費がかさむとか、都市計画道路予定地を含む土地とか)がある場合には、不動産鑑定による時価による検討をすることをおすすめします。このような場合には、評価通達により求めた価格と広大地により求めた価格と鑑定により求めた価格をしん酌しておく必要はあると考えています。

すべての土地が路線価等の評価通達による価格が時価より低いとは限らないからです。

是非ご検討ください。

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